「シンプリシティの法則」からです。
知識はすべてをシンプルにする。
これは、どんなに厄介な対象にも当てはまる。
仕事を学ぶのに時間をかけることの問題点は、法則3に反して時間を無駄にしていると感じられるところにある。
私たちは「頭から飛び込む」方法をよく知っている。
「説明書など必要ない、とにかくやらせてくれ」というわけだ。
だが実際には、この方法はマニュアルの指示にしたがうより長い時間がかかることが多い。
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スマートフォンは「簡単」か?
できる人にとっては「簡単なこと」でも、できない人にとっては「複雑」というものは多いです。例えば、スマートフォン。
人からは簡単、簡単といわれて思い切って購入してみたものの、自分には全然わからない、という人は多いです。
「簡単」でも教えるのは大変
別の例として「靴ひもの結び方」を考えてみてください。靴ひもを結ぶのは簡単ですか?
私は毎日しているので簡単です。
でも結び方を子どもに説明してください。
すごく難しいでしょう。
何が言いたいかというと、知識があるから簡単だ、ということなのです。
イメージできましたか?
マニュアルを読む意味
忙しくて学習する時間がない、とかマニュアルを読むのは時間の無駄、という人は多いです。すぐに操作をしたいという、せっかちな人です。
しかし、何のためにマニュアルはあるのでしょう。
それはノウハウを整理するためです。
確かに、試行錯誤によって、発見することも多いでしょう。
ところが、そうして得た知識はそのままではどんどんたまって頭の中を圧迫します。
では、脳はどうするかというと、そのストレスを忘れることで、解消しようとします。
だから、忘れっぽいのです。
知識を増やしていくのではなく、頭の中をシンプルに整理していく、それが学習の目的です。