仕事だったり、家でだったり。この言葉が脳裏にもたげてきたら、危険信号です。
何もいいことはありません。
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オーバーワークが募ると「こんなにやってるのに」という「頑張りが報われない」思いが出てきます。
これを「のに病」といいます。
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「こんなにやってるのに、売り上げが上がらない」とか、「こんなにやっているのに、周りが評価してくれない」とか、「こんなにやっているのに、仕事が減らない」などの不満が溜まっていきます。
この状態になってしまうと、自己評価としてはオーバーワークしている状態なので、努力や工夫が停滞してしまいます。
現状に対して不満があるにも関わらず、行動としては
現状維持になってしまっています。
世の中の不条理に対しても、あるいは家族や上司に対しても恨みを覚えてしまいます。
オーバーワークは周囲に対するSOSではあると思うんですが、実際にSOSとして機能することはありません。
こんなにやってるのにという人に対して、「こんなにもやってるんだから大丈夫だよ」という風に言えるのは直接のつながりのない人だけなのかもしれません。
ある意味それがカウンセラーの役割です。
こんなにやってるのにという思いが出てくるのは理由は一つです。
許容できる仕事量と義務感としてしなければならない仕事量がバランスしていないからです。
ではどうすればいいでしょう。
周囲に助けを求めようと思っても、うまくもとめられない状況もあるでしょう。
ならば、自分の「しなければならない」という思い込みを見つめ直すしか道はありません。
どうしてもオーバーワーク気味になるとこれ以上仕事を増やさないために、無意識にたくさん仕事をしてるように見せようとしてしまいます。
ナマケモノと思われないために、頑張りを「演出」してしまうタイプの人がいます。
そうすると本当に「しなければならない仕事」以外のもの、つまり本当はしなくても良い仕事もどんどん自分で抱え込んでいってしまうのです。
がんばりすぎ状態です。
身に覚えはありませんか?
もし「収入以上の買い物をする」人がいたら、だらしがない浪費家だと思いますよね。
「できる仕事量を超える仕事をしようとする」というのも、「だらしない」ことだという風に見方を変えてみたらどうでしょうか。
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多分オーバーワーク状態の人は「そんなこと言っても
仕事は減らない」と思うかもしれません。
でも、できる仕事量は仕事の処理能力は増えるわけではありません。
できない量の仕事をしようとするから無理があるわけで、まずはできることしかしないと決断しなければなりません。
仕事の断捨離です。
仕事を思いっきり簡素にしてみてください。
「本当の本当に必要最小限」という「しなければならない最小仕事量」を見つけてみてください。
実は「してもしなくても自分の幸せには関係ない仕事」というのは意外と多いんですよね。
いつの間にやら、はじめは工夫としてしていた仕事が、しなければならない仕事と思い込んでしまう、そういう心の癖があります。
仕事の重荷が軽くなれば、心も軽くなります。
心が軽くなれば、疲れが取れやすくなります。
心の余裕ができて疲れが取れて、はじめてできる仕事量が増えてきます。
そうしたら、したい仕事を加えていけば良いのです。
一旦削って必要があれば増やす、なかなかしんどい時はこういう決断力がないかもしれません。
でも現状維持するために疲弊するより、現状を変える方向で疲れる方がきっとマシですよ。
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「こんなにやっているのに」と思ったら、「そんなにやらないでください」。
立ち止まって仕事の断捨離をしてみてください。