基本的にはBGMを流す場合はアーティストに対して、著作権使用料を払う必要があります。
しかし、それがきちんと守られているかというと、現状ではやや疑問があります。
---
例えば、CDを買って自分の家でBGMとして聞くのには、もちろんお金は必要ありません。
しかし、これが営利目的となると別です。
店舗のBGMとして流す場合には、お店の空間の快適さを向上させるために利用しているわけで、確かに正当な報酬を支払うべきでしょう。
しかし、町にあるそれぞれの小さなお店の一つ一つがこのような正しい使用方法をしてるようには見えません。
それには費用だけでなく、手続きのわかりにくさなどもあると思います。
---
一つの解決方法は、フリーライセンスの楽曲を使うという方法です。
インターネットを見てみると、YouTubeオーディオライブラリーをはじめ、フリーの音楽素材を公開しているサイトはたくさんあります。
そのようなサイトでライセンスを確認したうえで、楽曲をダウンロードしてプレイリストを作れば、適法かつ無料でBGMをかけることができます。
しかし、そのような手間をわずらわしく思う人も多いでしょう。
あるいは楽曲のクオリティについても、やはり気に入ったプロの音楽を流したいというニーズもあると思います。
---
これまでそういった要望に対応してきたのは、u-senです。
そのu-senがインターネット時代にあったサービスとして「音・楽(おとらく)」というBGMアプリをリリースしました。
月額料金3780円というのが求めるサービスの対価として妥当かどうかはお店の規模にもよると思いますが、BGMを店舗の雰囲気づくりに大いに利用している店舗では、正しくその音源を利用することができます。
もし、いまBGMを停止すると業務が成り立たないというのであれば、その費用とその楽曲を作るアーティストの労力を考えてみてはいかがでしょうか。
---
著作物に関連する業界は、音楽だけでなく、マンガや出版、テレビや映画などがあります。
それらの業界でも時代の流れに引きずられる形で、コンテンツを配信するメディア(媒体)をインターネットやアプリに変更しています。
個人的には、中小規模のお店のbgmの場合は、月額料金スタイルはやはり敷居が高いように思います。
「漫画村事件」やwinnyなどの歴史をみると、違法な利用を減らすには合理的な代替システムを作ることが一番有効です。
---
オンラインショップや旅館の予約サイトのあとに、メルカリやairbnbのように個人間をつなぐサービスが増えています。
アーティストと店舗をつなぐ直接つなぐしくみ、つまり個人間のエコシステムができると、中間コストも減って適正に著作料がアーティストに流れるようになると思います。
お気に入りのアーティストのアルバムの買い切り方式の方がリーズナブルだし、アーティストの応援にもつながると思います。