私も仕事上の忙しさとストレスが重なったときに、よくそういう状態になります。
この記事は「家で不調になるうつ(週末うつ)」について書いていますが、医学的な記事ではありません。一般的な「うつ病」にはあてはまらないけど、こんな悩みと付き合っている個人の体験をご紹介しています。
本当にしんどいときはまず休んで、経験のある医師や身の回りの方に助けを求めてくださいね。
元気にみえる「うつ」
よく、「うつ」と聞くと「暗くて元気がない」というイメージがあります。また、最近は「新型うつ」といって、「仕事中は抑うつ状態でしんどそうだけど、休んでいる間は元気にみえる」という例もよく聞きます。
休みは元気そうなので、まわりからは「さぼっている」と誤解されてしまいやすい、しんどい症状です。
「うつ病だと24時間暗くて元気がないといけない」というのもおかしな話なんですけどね…
しかし、この「新型うつ」の逆パターンで「仕事中は元気なのに、家に帰ると気分が極端に落ち込む」というケースもあるんです。
つまり、仕事はバリバリとがんばっていて、周囲の人間からは「鬱」に見えにくいけれど、本人の日常生活には抑うつ状態が続いている状態です。
プロ意識から無気力なのに元気を演じてしまう
もともと、うつになる人は- 責任感が強く、
- まじめな性格
の場合が多いです。
わたしのことです!
とくに仕事だと「プロとして働いている」意識があり、「強制的」に元気を演じることになりがちです。
仕事中は、「オフタイムの自分」では考えられないほどのエネルギーが出てくるんですよね。
ただそういう場合は一見は元気そうでも、笑顔に余裕がなく、目が笑っていないかもしれません。
接客のときなどは、無理矢理に口角を上げるので、文字通り「笑顔がひきつりそうになる」こともあります。
休みの日はダラダラしてしまい、現実逃避と自己嫌悪
仕事中は元気にがんばっているものの、休みの日には働いている時のような元気さはありません。なにごとにもやる気が出ず、いつもほとんど家の中で過ごして、現実逃避をするように、テレビやネットをだらだらと見てしまったりしていました。
テレビもいつものように楽しくみられるのではなく、せっかくの休日をつぶしてしまったと、罪悪感や自己嫌悪になっていました。
そして、不思議なことに、「休み明けが一番しんどい」んですよね。
つまりは「空元気」なんですよね。
がんばり続けるのは危険
一見仕事に差し支えがないようですが、このような抑うつ状態を放置してしまうのは要注意です。だんだんと無気力感が強くなり、「辞めたい」・「消えたい」・「死にたい」という感情が募ってきます。
こういう気持ちのことを、「希死念慮」といいます。
「自殺願望」の一歩手前なんでしょうか…
何もしたくなくなる前に、ちょっとだけ休む
では、「どうすればいいのか?」なんですが、ほんとに「ちょこっと休むこと」しかないと思います。こういうことを書くと、「それができれば苦労はしないよ」といわれそうです。
その気持ちはわかるのですが、「仕事を辞める」とか「死にたい」とかいう思いの前提を考えてみてほしいのです。
「ちょっと休みたいけれども、ぜっっっったいに休めるはずなんかない!!」という思いがあるのではないでしょうか?
でも、死んじゃったら、結局仕事に穴があくわけだし、死んだふりのつもりで休んでみてもよいのでは…。
とはいえ、いきなり一日休むのは抵抗があるかもしれません。
そんなときは、「意識して手を抜く」のです。
だいじょうぶ。周りの人もこっそり休んでいますよ。
私は「疲れたらちょっと座る」とか、「掃除や後片付けは明日に回してもいい」と思えるようになって、だいぶ楽になりました。
こまめな補給が大事
夏場になると「熱中症予防でのどが渇く前に、こまめに水を飲もう」と言われますよね。あれと一緒です。
「こまめな休息」が難しいなら「こっそりさぼっちゃえ」。
仕事ができなくなるよりましです。会社にとってもあなたにとってもね…。
無気力でしんどい時期は手抜きでしのぐ
そんな感じでしんどい時期をしのぐと、だんだん調子のよくなる時期が来ます。そこで借りで返せば大丈夫です。人間にはバイオリズムがあるのか、調子の悪い時期もあれば、いい時期もあります。
たしか、氷川清談で読んだのですが、勝海舟のことばに
人生は相場のようなもの。
逆境のときはじっと待てばよい
というようなことがありました。
ちょっと休みながら待っていれば、必ずよくなるものです。