まず、話の前提として目標を「組織のパフォーマンスを高めること」にしたいと思います。
トップのあるべき姿勢については、2つの意見があります。
一つは、従業員と本音で向き合ってやる気を引き出す考え方です。
逆に、従業員とはある程度しっかり距離を保った方が、信賞必罰をしっかりとすることができるという考え方です。
やる気への配慮
部下に気を配っていると、部下におもねってはいないかと感じることがあります。その2つの違いは何なんでしょう。従業員が対して気を配りすぎると、かえって従業員は甘えるようになり、パフォーマンスが落ちるのではないか、という不安に駆られることがあります。
雇用者と被雇用者の関係は1対多の関係だから、結局のところこの問題には1つの答えがあるわけではないのかもしれません。
というのも、それぞれの従業員がどのように雇用関係を認識しているのか、簡単にいうと組織の利益をどれほど自己同一化しているかによるからです。
従業員によって対応を使い分けるとうまくいくのかもしれませんが、それでは不公平になってしまう危険があります。
そうなると最悪を仮定して、つまり性悪説によって厳しい対応をすることが合理的です。
組織が大きくなる過程で、情から理に判断基準を変えていく必要があるのかもしれません。