他人の金で働くか、自分の決断で働くのか 〜 J. R. Simplotの場合『ウルトラ・リッチ〜超富豪たちの素顔・価値観・役割』

こんにちは。今、『ウルトラ・リッチ〜超富豪たちの素顔・価値観・役割』(1989, V.パッカード 訳:藤島泰輔)という本を読んでいます。

アグリビジネスの企業家シンプロット(J. R. Simplot)の「株式を公開しない理由」に考えさせられました。


第4章より。
ある大金持ちにとっては、金より仕事(ビジネス)が重要であった。

彼らにとって、生きる糧のために働くというのではなく、仕事が自らの一部である。

じゃがいもで財をなしたシンプロットは、 フライドポテトの冷凍技術を開発した。
また、加工後に捨てられるじゃがいもの皮を飼料に、牧場も経営し、コスト安の牛を生産している。


彼は株式を公開しない。
確かに楽に金が借りられるが、 他人のために働くことになる。

それよりも、自分で築き上げたもので、 自分で決定を下すことを好む。

数億ドルの資産をもつが、 年間100万ドルも使わない。

スポーツの楽しみは追跡にある。
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彼にとっての働くとは、時代の需要や 逆に無駄になっているものに気づいて、 新しい技術・新しい製品を開発して 世に送り出すことのようです。

確かにそれはエキサイティングだと思います。
そういう働き方だからこそ、 働くことで充実する、 そういう生き方なのだと思いました。

売上や収入は、結果として、 ある意味「燃えかす」としてくっついてくる。

とてもすべてを使うことはできないし、 使えるとも思っていない、 と本人も思っているということが 妙に不思議で興味深かったです。

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超富豪というと物語の王侯貴族を イメージしますが、 生身の人なんだなあと感じました。

自分の時間を何に使うか、 どう働くことが面白いか 意識しないと、と思います。