本気で人材育成に力を入れるとユニークな企業になる、という話です。
「戦略」「人材育成」という2つの切り口から、「競合優位性」について考えてみたいと思います。
効率化より独自性
「戦略集中講義」では、「オペレーション効率」と「エコロジカルニッチ」の比較から「競合優位性」を説明しています。(「戦略集中講義」の20ページ)
単純にいうと「効率性を追求するよりも独自性を追求した方が儲かる」という考え方です。
テクノロジーなどを活用して効率的な運営できるようにすると、競合に対して優位に立って収益は増えます。
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たとえば、回転寿司では少ない人数でたくさんの客を相手に商売することができます。
しかし、効率的なオペレーションは模倣されてしまうと、優位性があっけなくなくなってしまいます。
長期的にみると、どうしてもじり貧になってしまうことが多くあります。
収益性を高めるためには、そこで他の人がやっていない隙間(ニッチ)を開拓し続けていくことが大事になります。
人材育成は後回しにされやすい
(「日本で最も人材育成をする会社のテキスト」の147ページ)
売上を向上させるための日常業務に取り組んでいると、さまざまな期限のある仕事に追われがちです。
人材育成という仕事は差し迫った緊急性がないので、どうしても現場では後回しにされてしまいます。
また、人材育成は効果の測定が難しく評価されにくいということもあります。
人材育成という仕事は、緊急性も評価インセンティブもないので、後回しになりがちです。
しかし逆に考えると、人材育成の分野はニッチであり、競合との差別化をしやすいことになります。
「人材育成という企業の独自性」、「ユニークな人材の育成」
この二つの考え方を掛け合わせると、人材育成において何を伸ばしていくべきかということの大切さに気付かされます。「業務研修」というとマニュアルの徹底させる指導がイメージされます。
しかし、オペレーション効率化だけでは収益を長期的に上げていくには不十分です。
現代の多忙な労働環境では、人材育成を組織的に実施すること自体が希少価値があるといえます。
しかし、さらにその成果として、エコロジカルニッチへのアンテナを伸ばす成長ができたかを意識することで、事業の生産性を上げることができると思います。