「吃音」って、伝えたい言葉ははっきりとあっても、
相手に伝える前に詰まってしまいます。
でも、それだけじゃなくて
周囲に理解されなかったり
訂正されたり、馬鹿にされたりすると
コミュニケーションそのものが
苦痛・恐怖体験になってしまいます。
日常的な店での注文や電話の着信におびえて、
離職を余儀なくされたり、
時に自殺にまで追い込まれることって
想像できますか?
ツイッターで見て、興味を持った本の紹介です。
「吃音 伝えられないもどかしさ(近藤雄生)」です。
新潮社から出版された「吃音 伝えられないもどかしさ」近藤雄生著、を読みました。単純なハッピーエンドの話ではなく、吃音者のもどかしさが真に伝わる書です。 また、吃音の話を「新潮社」から出すことに意味があると思います。もっともっと、世間に注目を浴びていただきたい本です。#吃音 pic.twitter.com/acIpUfjj3R— 菊池 良和 (@kiku618) 2019年2月4日
「吃音って案外大変」
吃音持ちでない人にとってはその大変さを想像するのは簡単なことではありません。
当事者にとっては深刻な問題だけど
知らない人には思いもしない、
「案外」について
丹念に具体的に書かれています。
また、一般人でも読みやすいよう
マリリン・モンローに始まる導入部から、
ラストの結末まで、よく構成されていて、
いい意味で「感動的なノンフィクション」です。
吃音に限らず、いろいろな「障害」に悩む人がいます。
それを「多様な個性の一つである」と
肯定的に受容することも大事です。
でも、「個性とは思えずに苦しんでいる人たちの気持ち」の現実にも気づけたらと思います。