報道機関の煽り文ににじむpost-truthの匂い

こんにちは。「北朝鮮の狙いが、米韓同盟の分断にあるのは間違いありません」というツイートがありました。

このツイート自体は、個人の感想ならそんなものかもしれないのですが、発信者がNHKの公式アカウントということもあり、違和感を覚えたのですが、いかがですか。



外交目的を断定する、というのは事実上裏付けできない気がするからです。

報道と煽動

問題のツイートはNHKニュースのアカウントから、2018/2/10に発信されたものです。



一文目はファクトについての文章ですが、二文目は評価についての文章です。
もちろんツイッターでは、いろいろな噂が飛び交うもので、「嘘八百」という認識で情報に接しています。

とくに真偽不確かなことを断定調で発信すると、賛否両論からリアクションが増えます。
結果として、どういう意図での発信か確認するためにリンクをたどることも増えるでしょう。

Webページへ誘導するためのこのような「煽り文」の手法は、ブログを発端にかなり一般化されていると思います。

ただ、報道機関もその土俵に上がってしまっていいのかな、というのが違和感の原因な気がします。

ポスト真実の場でどう伝えるか

個人だから許されて、法人だから非難されるというものでもないですが、煽りという手法は、発信者の信頼性と引き換えにアクセスを稼いでいるという認識が必要だと思います。

つまり、「ファクトはない」かもしれないが、「エンターテイメントはある」という立場を引き受けるということです。

ちなみに、前後のツイートを確認してみると、このツイートは特集記事の宣伝ということで、通常のニュースツイートとは形式的に違うようです。



通常のニュースツイートでは、タイトルとリンクのみの形式になっています。

NHKのツイッター担当者の会社内での位置づけがわからないので何とも言えませんが、ほんとに「post-truth(客観的な事実よりも 個人の感情や信念に訴えかけることが世論形成に影響を持つ状況)」を体現しているツイートだと思いました。

ツイッターはエンターテイメント的なので、文脈を理解できなくはないのですが、どう思いますか。