極限を計算すれば、何でも継続すればよいというものでもないことがわかる ~ 「マルチ商法」と「不労所得」

いつの時代も「儲け話」というのはありますが、すこし考えると矛盾しているものも多いです。

一見儲かりそうだけど、実際は儲からない、そんな話です。


アキレスと亀のパラドクス(逆説)



似たようなことで、一見追いつけないけど、実際は追いつける、という
「アキレスと亀のパラドクス」というものをご存知ですか?



ゼノンの逆説の一。 俊足のアキレスが鈍足の亀を追いかけるとき、アキレスがはじめに亀のいたところに追いついたときには、亀はわずかに前進している。 ふたたびアキレスが追いかけて亀がいたところに追いついたときには、さらに亀はわずかに前進している。 これを繰り返すかぎり、アキレスは亀に追いつくことはできないという説。 
アキレスと亀(アキレスとかめ)の意味 - goo国語辞書 https://dictionary.goo.ne.jp/jn/267475/meaning/m0u/ 

しかし、もちろん 俊足のアキレスが鈍足の亀に追いつくことができます。

うさんくさい「マルチ商法」や「不労所得」というものは、本質的にはこのようなパラドクスです。

ということで、やっぱり数学は大切です!

指数関数をしれば、その限界は簡単に計算することができます。

y=a^x



マルチ商法の極限

底が1以上なら、すぐに有限の値を超える。



たとえば、1か月に1人勧誘するマルチ商法の場合は、どんなに長くても33サイクルで破綻する。

かなり短期間での終了が見えているビジネス・モデルなので、ある程度以上のリテラシーのある人には余計に広がりにくいです。

不労所得の極限

底が1以下なら、無限に積分しても有限。


(無限等比級数の収束)

これは、「アキレスと亀のパラドクス」そのものなのですが、

多くの「不労所得」は1サイクル経過するごとに効果が薄れていくので、無限の成果は得られません。

最初の収益と低減率で、最終収益が計算できます。

継続するかどうかの判断基準

世の中には、「継続できないもの」や「継続しても意味がないもの」があります。

何を継続すべきで、
何を継続してはならないのか、
のヒントがあるんですよね。