7日移動平均で見る日本国内の新型コロナウイルス感染状況(自動更新)

毎日の数値の増減に一喜一憂する報道に違和感を覚え、もう少し傾向が見えるように計算しました。
新規感染者(日毎の差分)と週の平均値の推移をChart.jsを使って対数グラフで表示しています。

データジャーナリストで東洋経済新報社の荻原 和樹 さんのレポジトリ(https://github.com/kaz-ogiwara/covid19/)の「summary.csv」のデータ元に、指標としては、PCR感染者数、PCR検査数、死者数を用いました。

元データを自動で読み込んでいるので、随時 最新データに更新されます。


目的

日々のPCR検査の結果を見ると、検査スケジュールのためか曜日によってばらつきが大きいために、傾向を掴みにくいです。

そこで、傾向を見るために、週の平均値を計算しました。

対数グラフを選んだ理由は、傾きを見ることで
感染が指数関数的に拡大しているかを直感的に知ることができるからです。

注意点

死者数については、厚労省の集計と各県公表の合計に乖離があります。ここでは、厚労省の数値を用いているため、報道発表と誤差があります。

仮定と予測

感染初期段階ではPRC陽性数が拡大ペースの指標になるものの、
次第に拡大ペースに検査数が追いつかなくなり、
感染者数の伸びに対して検査数の伸びが鈍っていくもの、と考えます。

それにより、陽性数の伸びも実態より低く抑えられるものと予測されます。

しかし、重症患者の検査は優先されているため、
死者数の方が検査が飽和しにくく、
現実の拡大ペースを表しやすいと考えられます。 

つまり、死者数と陽性数・検査数の変化率を比較することで、
検査の飽和状況を掴めると思います。

なお、リアルタイムの感染増加数を予測するためには、

感染からの発症・死亡までの時差を考える必要があります。

リアルタイムの感染者が数値指標で捕らえられるまでに時間がかかります。

福井県によると、

福井県内で新型コロナウイルスの感染が確認された人のうち、ほかの感染者と接触し発症するまでの潜伏期間が推定できるケースの平均値は「4.76日」だった。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1071227

ただし、発症から検査までの日数は、ここではわかりません。
検査実施から検査結果までには2-3日かかると言われています。

大雑把ですが、検査陽性数については感染後、
発症し検査結果が出るまで約10-15日、
死者については(冷たい言い方で恐縮ですが💦)
重症者(患者全体の約4-10%か?)が感染後、発症し死に至るまで
約20日程度の遅れがあるものと思われます。

リアルタイムの感染状況(発症前)は、
その比率を考慮する必要がある、と考えます。

このようなデータを共有していただいている荻原 和樹 さんに感謝いたします。

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ご参考になれば。

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