- たくさんの情報を発信しても、なかなか伝わらない。
- 仕事中に同僚から聞かれることも、ずいぶん前に伝えたはずのことばかり。
- クライアントからの大事な電話あったのに、報告がなかった。 こんなことありませんか?
未来工業の山田昭男さんの話から、情報共有について考えてみましょう。
「ホウレンソウ」は禁止。
現場のことは担当社員が一番知っている
未来工業では「ホウレンソウ」(報告、連絡、相談)は禁止にしている。
(中略)
たしかに、公務員とか、社員の数がとても多い大企業では、組織の統制をとるために必要なのかもしれないが、うちのような中小企業で、なぜホウレンソウをしなくちゃいけないのか?
上司にいちいち報告している時間も労力も電話代ももったいない。情報は最低限のものを共有していればいい。
社員は、自分で考えて、自分で判断して、行動すればいいんだよ。
例えば出張だって。自分が必要だと思ったら経理に請求して、勝手に出かければいい。上司への経過報告も相談もいらない。上司よりも多くの情報を持っていて、いいか悪いかを最も的確に判断できるのは、その場にいる自分なんだから。
(中略)
第一、全部自分でやれるのはうれしいだろ?
これも社員を幸せにする”餅”の一つだよ。
例えば、この本の担当編集者だって、出版の企画を通すにあたっては「岐阜まで行って未来工業の山田に会いたい」と上司に相談したはずだ。 今回はたまたま上司の理解があったからよかったが、これが物わかりの悪い上司で、「そんな奴は知らない。地方出張なんて経費がかかるからダメだ」と企画を没にされたら、本人は大いに不満が溜まるよ。
(山田昭男:日本一社員が幸せな会社のヘンな”きまり” p54)
実際、なにがなんでもホウレンソウは必要ないんですよね。
仕事に必要なら相談もするが、義務ではない。
あくまで、価値を生み出す「仕事」がメイン。
情報共有はそのための補助なので、最小限の方がいいんですね。
大企業のやり方は、自分のチームにはそのままでは当てはまらない、何が目的で、何を取り入れるかの判断が大事です。
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上司というものは、報告されるとついついおせっかいな「アドバイス」をしてしまうものです。
より効果的に仕事ができるように、というつもりなのですが、かえって部下の「やりたいこと」からズレてしまい、力を削いでしまうことが多いと思います。
「アドバイス」を受けている部下の表情はどうでしょう。激励してるつもりが、委縮していませんか。
ある意味、報告なんて受けなければ、下手な助言をすることもなく、かえってよかったのかもしれませんね。
「ホウレンソウ」も断捨離してみると、うまくいくかもしれませんよ。