Twitterで見かける「このツイートは表示できません」の理由 ~ 挨拶ツイートはスパムなのか?

最近、Twitterで見かける「このツイートは表示できません」という表示。



この記事では、挨拶ツイートへのリプライをもとにTwitterの制限(アカウント凍結やシャドウバン)について調べてみました。


「リプライ数」と実際のリプライの数が合わない?

自分のツイートに対する「リプライ数」と実際のリプライの数が合わなくて、なんでかな?と疑問に思ったことありませんか?

せっかくコメントをもらったのに、返信ができないと残念ですよね。

鍵アカ(非公開設定のアカウント)?

これまでは「鍵アカ(非公開設定のアカウント)」からのリプライで表示されないのかな、と思っていました。

ところが偶然、こちらからお返事した「後に」リプライが非表示になるという現象を確認する機会がありました。

ツイート直後には表示されていて、こちらからもお返事することができました。

しかし、20分後ぐらい(?)に非表示になっていたんです。




本人によるツイートの削除?

ツイートを削除した可能性もありますが、内容的にみてどうもそうではなさそうです。

非表示になったツイートは挨拶ツイートへのリプなんですよね。

実は、こういう現象はこれまで何件か別のツイートでもありました。

ツイートが非表示になるのはどのようなケースがあるんでしょうか?

スパム行為に誤認された?

まず考えられるのが、自動判断によって誤ってスパム行為とみなされてしまったんではないか、ということです。

挨拶ツイートというのは、定型文になってしまいやすいからです。

YoutubeでもAIに誤ってスパム認定されて、動画削除やアカウント凍結があった例を記憶していたので…

Twitterのルール

Twitterの運営ルールについてはヘルプから確認することができます。

Twitterのルールの中に「信頼性・プラットフォームの操作およびスパム(Authenticity
Platform manipulation and spam)」という項目があります。

信頼性
プラットフォームの操作およびスパム: 情報を人為的に拡散または隠蔽したり、Twitterのユーザーエクスペリエンスを操作または侵害する行為に関与したりする意図で、Twitterのサービスを利用することは禁じられています。詳細はこちらをご覧ください。

Twitterのスパムに関するポリシー

詳細については「プラットフォームの操作とスパムに関するポリシー」に書かれています。

ツイート・リプライについての部分を見てみると…
Twitter製品機能の悪用
他者の快適性を損ねる目的でTwitterの製品機能を悪用することは禁じられています。これには、以下が含まれます。 
ツイートとダイレクトメッセージ
  • 一方的な返信、@ツイート、ダイレクトメッセージを大量、過剰、膨大に送信すること
  • 同じコンテンツを繰り返し投稿および削除すること
  • 同一もしくはほぼ同一のツイートを繰り返し投稿すること、または同一のダイレクトメッセージを繰り返し送信すること
  • 自身のツイートやダイレクトメッセージのほとんどを占めるほど頻繁に、説明を付けずにリンクのみのツイートやダイレクトメッセージを送信すること

つまり、「他者の快適性を損ねる目的で、同一もしくはほぼ同一のツイートを繰り返し投稿すること」はTwitterのポリシー違反ということになります。

ポリシー違反に対する処分とは?

ポリシー違反に対する処分には以下のものがあります。
  • アンチスパム対策
  • リンクのブラックリスト登録
  • ツイートの削除と一時的なアカウントのロック

そのうちのアンチスパム対策とツイートの削除についてみてみると…

アンチスパム対策
不審なアクティビティを検知した場合、アカウントをロックし、追加情報(電話番号など)の提供またはreCAPTCHAの解答を求めることがあります。 

ツイートの削除と一時的なアカウントのロック
プラットフォームの操作やスパムに関する違反が1回きり、または1回目の違反である場合、1つまたは複数のツイートの削除要請からアカウントの一時的なロックまで、Twitterはいくつかの措置を取る可能性があります。

ツイートレベルの対応(比較的軽い処分)

ただし、間違えてTwitterルールに違反したアカウントに対して厳しくなりすぎないように、ツイートレベルの対応をしているようです。

ツイートの表示を制限する: Twitter、検索結果、返信、タイムラインにおけるコンテンツの表示を減らします。やり取りの性質やコンテンツの品質についてのさまざまなシグナルに基づいて、ツイートの表示が制限されます。

ツイートの削除を求める: ツイートがTwitterルールに違反していると判断した場合、Twitterは違反者に違反ツイートの削除を要請します。違反者は削除するまで新しくツイートすることはできません。違反ツイートと、どのポリシーに違反しているかをメール通知で違反者に連絡します。違反者は、違反ツイートを削除する手順を実行するか、Twitterの判断が間違っていると思う場合は異議を申し立てる必要があります。

削除されるまで違反ツイートを非表示にする: Twitterがツイートの削除を要請してから実際に削除されるまでの間、ツイートが公開されないよう非表示にし、元のコンテンツを、Twitterルールに違反しているためツイートを表示できないことを示すお知らせに置き換えます。このお知らせはツイートの削除後も14日間表示されます。

ここまで読んでも腑に落ちないのが、今回のツイート非表示には「ルール違反になっている」というお知らせが見つけられないことです。

念のため、その方のアカウントの「ツイートと返信」から確認すると該当するリプライを見ることができました。

ご本人にもDMで伺ってみると、特に何の通知もなく通常通り見えるとのことでした。
快くご確認いただきありがとうございました。

シャドウバン(shadow ban)

そこで、次に疑ったのが「シャドウバン(shadow ban)」というものです。

シャドウバンの影響はややこしくてざっくり説明すると…
  • 自力での記事拡散が困難になる。
  • Twitterからは通知もない
  • 理由を知る手段はない。
  • 制限の期限も決まっていない。
知らないうちにシャドウバンになると、いくらハッシュタグをつけてツイートしても、フォロワー以外の大多数のユーザーの検索結果に表示されなくなってしまいます。

こうなってしまうと、やり取り用としては使えても、告知用としてアカウントを使えなくなってしまいます。
告知のためにTwitterを利用している場合は恐ろしい制限です。

詳しく3種類あるようです。
私は以下の記事を読んでみました。

ちなみに自分がban状態にあるかどうかは、下記サイトで確認できます。


どれぐらいシャドウバンはあるの?

以下の記事の集計によると、「10%弱程度のユーザはSSBを受けている」可能性が考察されています。


ちょっと多いですよね…?

クオリティと安全性ランキング

ちなみに「シャドウバン」というのはTwitter社の用語ではないようで、「ツイートの公開範囲が制限される状況の例について」の中の「クオリティと安全性ランキング」という項目が該当するようです。

4. クオリティと安全性ランキング
ホームタイムライン、会話、検索などのTwitterの機能は、快適にご利用いただけるように常に改良が加えられています。利用者が興味を持ちそうな話題の会話(関連性や信頼度が高く、安全なコンテンツ)を上位表示するようにしています。…

「他者の快適性を損ねる目的」を機械的に判断することの難しさから、誤ってスパム扱いされてしまったのかなと思いました。

ところが、リプをいただいたアカウントを確認してみると、まったく問題なかったんです。



事件は振出しに戻ります。

そうして、たどり着いた結論が…






技術的な容量制限に達している可能性!

なんと、「技術的問題」。

6.法的問題、質的問題、技術的問題
Twitterによる強制措置や、安全性に関する機能とは関係なく、Twitterに自分のツイートが表示されない、または元のツイートに対する返信が削除されるといった問題が報告されることがあります。
現在対策中の問題には、次のようなものがあります。

返信が表示されない — ツイートの下に返信が表示されない要因として、技術的な容量制限に達している可能性があります。1つのツイートへの返信の数が多い場合、Twitterではすべての返信は表示されません。ただし返信した内容が自分のタイムラインに表示されていれば、ほとんどの場合、ツイートした利用者も [通知] タブからあなたの返信を確認できます。

はい、お騒がせしましたが、挨拶ツイートはスパムではないようです。

安心しました。

人為的でない制限(限界)がある

Twitterという一つの「世界」の法則の中で生活していると、それが人間の作った「サービス」であることを忘れてしまいます。

物理的な「サーバー」にも、サービス提供者としてのTwitter社にも限界があるんですね。

めでたし、めでたし。